今回のM氏の投稿は開業1年目についてです。大阪を離れ実務経験は最小限での地元に帰っての独立開業です。さて・・・・・、自己評価はどうだったのでしょうか。
 
 こうして無事に公認会計士と税理士の登録ができた私は早速独立開業する道を選びました。登録ができてもしばらくはそのまま勤務するという方法もありましたが、試験を受けるときから独立することを目標としていた私には即独立ということしか頭にありませんでした
 
 ちなみに8月末に会計士登録が完了9月末に税理士登録が完了そして10月に個人事務所開業という怒涛のスケジュールでした
 
 ご存知の通り会計士や税理士はそれぞれの会に登録しなければ仕事ができませんが、登録するには結構な費用がかかるのも事実です。
 
 と云うことで、その登録費用や年会費を稼ぐため一生懸命働こうと決めましたが、大阪から地元に戻った私には特に知り合いからの紹介もなく開業してしばらくは電話やメールを待ちながらどうやって営業しようかひたすら考えては実行に移す日々でした。それでもなかなか電話は・・・、鳴りませんでした。
 
 サラリーマンの頃は定時退社そして土・日・祝日の休みは嬉しいものですが、自分で事務所を持つようになると時間が余るのは逆に少なからず苦痛に感じてしまうのも不思議なものです。まあ、こうなることは想定内ではあったので特に焦らずしっかりと自分のできることをやろうと考えていました。
 
 そうこうして1か月ちょっと経った頃、初めて問い合わせの電話が鳴りましたこれから開業を考えているお客様からの問い合せでしたもちろん二つ返事でやらせていただきます
 
 これまでにこれほどうれしい電話はあったかというくらいの感動でしたこの感動はやはり独立開業しなければ味わえないものです。そうと決まれば後はやるのみ。お客さんから創業のために考えていることをヒアリングし、融資が必要となれば事業計画の作成もお手伝いし、自分が持てる知識を全てフル活用しました。
 
 こうやって仕事をしながら思ったのが「やはり自分は裏方の仕事が向いているのだ・・・」と云うことでした。会計事務所の仕事は裏方の仕事でありあくまでも主役は顧問先の社長や社員の皆様だということです。顧問先がスムーズに業務を行い、会社を成長させていくことをお手伝いすることが会計事務所の役目であると心底思っています。
 
 ところで、仕事をするうちに気付いたことですが、いや前に働いていた時に薄々気づいてはいたのですが、やはり会計事務所は会計だけをやっていれば良いというものではないということです。お客さんの創業にあたって開業届を提出したりするのはもちろんのこと、社会保険の届出はどうしたらいいのか等会計以外のことも聞かれます。
 
 会計事務所は顧問先にとって一番身近な士業なのかもしれません。ただし当然ですが他士業の業務範囲に踏み入ってはいけません。ということで、士業のネットワークを構築することにも力を入れるようにしていきました
 
 創業登記にあたっては司法書士と、社会保険や助成金の手続きに関しては社会保険労務士と、建設業関係は行政書士と、まさかの訴訟の時は弁護士という風に。当たり前ですが、いくら資格を取ったところで一人では仕事はできません痛感しました
 
 その後はいろいろと足を使いお客さんを探し回ったり、築き上げた士業のネットワークから紹介を受けたりと色々やっているうちにぽつぽつと仕事が入ってくるようになりました。
 
 ありがたいのはどの顧問先も私の話し方や様子を見て依頼をしてきてくれているのでスムーズに毎月の業務ができる点です。決して愛想がいいとは言えないこの私に・・・。
 
 したがって、私もまた顧問先のためにお得になるような税制がないかどうか調べてみたり銀行からの融資は少しでも金利が安くなるように交渉の場に同席したりと出来ることをすべてしようという思いを持ち続けられるようになりました
 
 確かに個人事務所でゼロから開業するのは精神的にも金銭的にもかなり大変ですが、それを乗り越えることができたら自分のやるべきことや大事にしなければならない事が自然と見えてくるようになってきました
 
 このようにして開業1年目は「無事!?に乗り越えることができた」と自己評価をしています。感謝

 
次回(下)に続く。